卓越したデジタル体験事例９選

デジタルトランスフォーメーションとイノベーションは、物理的・地理的な障壁があっても一丸となれる社会の形成に役立ってきました。ビデオ通話から e ラーニングシステム、オンラインでのフードデリバリーに至るまで、人々は今、かつてないほどデジタル技術とオンライン体験に目を向けています。顧客との関係は、価値あるインパクトを残す卓越したデジタル体験を提供できるかどうかにかかっていることを、企業は認識しつつあるのではないでしょうか。

では、うまくいっているのはどのようなブランドで、マーケターはそこから何を学び、自社のデジタル体験戦略をレベルアップさせることができるのでしょうか。ここでは、私たちが考える本当に優れたデジタル体験の例をいくつか紹介します。

デジタル体験とは何か

まず、我々が意味するデジタル体験とは何かを定義することから始めましょう。

アクイアのコミュニティでデジタル体験の定義を聞いてみると、「すべてを包括する 」や 「総合的な 」という考え方が中心でした。また、「物理的な制約から解放される」、「物理的な限界を超える」といった言葉も聞かれました。

そして、何が優れたデジタル体験を定義するのかをさらに掘り下げていくと、「まとまりのある」、「シームレスな」、「記憶に残る」、「楽な」、「広がりのある」、「親密な」といった形容詞が登場しました。

優れたデジタル体験の例

さて、優れたデジタル体験とは何かについて基本的な考え方を確認したところで、私たちが支持する事例をいくつかご紹介します。

• Spotify：ストリーミング・プラットフォームの年末恒例のリスニング統計を分析した「Spotify まとめ」は、今や多くの人が待ち望んでいるイベントとなっています。ユーザーの履歴を表示し、他のユーザーの習慣と比較することで、親密さを表現しており、ユーザーの努力なしに自動的に生成されるため、シームレスでもあります。
• Ally Bank：物理的な支店を持たず、すべてオンラインまたは使いやすいアプリで操作できます。このビジネスモデルにより、事業コストは低く抑えられ、顧客の普通預金口座の金利は高く保たれています。
• Lululemon：オンラインとオフラインの体験を融合させており、店頭で買い物客が過去に購入した商品を調べ、サイズやスタイルの選択に役立てることができます。
• Google カレンダー：シームレスなデジタル体験といえば、Google が自動的にカレンダーに追加してくれることが挙げられます。ディナーの予約、フライト、医者の予約、ホテルの宿泊など、確認メールが Gmail の受信トレイに届くと、カレンダーにも追加されるため、後でリマインドされます。
• Gmail：プロセスを合理化し、効率を高めてくれる Google のもう一つの機能は、機械学習を使ってユーザー自身の書き方に基づいて候補を提示する Gmail の予測テキスト機能、スマートコンポーズです。
• ディズニー：ディズニーのパークやクルーズ船で家族旅行を計画する場合、ディズニーはユーザーの最初の検索に基づき、関連する広告や E メールを通じて有益な情報を提供します。ディズニーのEメールや広告は、過剰ではなくタイムリーに感じられるものになっています。
• シークレット・シネマ：ファンの好きな映画やテレビ番組に関連した没入型体験を提供するエンターテイメント企業です。イベントに申し込むと、より多くのコンテンツやアクティビティが提供され、まとまりのある印象的な演出に仕上がっていく仕組みになっています。
• Amazon：e コマースの金字塔として、Amazon はシームレスな注文と返品プロセスを提供しています。数回クリックするだけで、ユーザーは現在と過去の注文を確認したり、返品や交換を簡単に行うことが可能です。
• Canada.ca： 公的機関がデジタル体験をリードすることはあまり認識されていませんが、Canada.ca は面倒な書類作成の必要性を最小限にする優れたデジタルリソースを提供しています。ビザ申請のような複雑な手続きも、申請状況を通知してくれる使いやすいサイトがストレスを最小限に抑えてくれます。

顧客が何を期待しているかを理解したところで、効果が高くかつスケーラブル、そしてガバナンスの効いた独自のデジタル体験を構築する方法についてこちら（英語）からさらに学びましょう。

このブログは2020年に掲載されたもので、最新の情報に更新されています。