導入事例

ローラメルシエ

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Tabletop with open cosmetics products laid out
20 K

アセットの総数

118 K

過去1年のダウンロード数

32 K

過去1年のポータルサイト閲覧数

要約

Situation

ローラ メルシエのチームは、グローバルビジネスの成長に合わせて拡張するために必要な機能を欠いたファイル共有ツールを使用していました

Challenge

承認されたすべてのアセットを一元管理する場所がないため、チームはありあわせのコンテンツを使用し、結果としてブランドメッセージに一貫性が保てていない状況でした

Our Solution

Acquia DAM のアセット、インサイト、ポータルの各アプリケーションを含む

Results

Acquia DAM のポータルアプリケーションを使うことで、まとまりのあるブランド体験に必要なコンテンツに、チームメンバー自身が簡単にアクセスできるようになりました。

クライアント

ローラメルシエは、女性たちがそれぞれの美しさを受け入れ、自信に満ちた最高の表情を見せることを応援する世界的なコスメティックカンパニーです。

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Cosmetics tubes lined up by shade

背景

ローラメルシエは、世界最大かつ最も歴史のある美容企業の一つである資生堂の傘下にかつて入っており、ローラメルシエを含むファミリーブランドのために Acquia DAM を購入しました。 しかし、立ち上げと継続的なメンテナンスを監督する専任の DAM 管理者がいなかったため、ローラメルシエの DAM システムの導入は行き詰まっていました。

課題

ローラメルシエのチームは、ファイルの保存や共有ができるクラウドストレージツール、Box を引き続き利用していました。 その結果は、理想とはほど遠いものでした。 重複した古いファイルがあちこちに散らばっており、 ファイル名はバラバラな状態。 また、写真や動画などのアセットを、ツールのフォルダベースで効果的に検索する方法がありませんでした。 チームは必要なコンテンツを見つけることができず、何かを変えなければいけない状況でした。

ソリューション

2019年11月、ローラメルシエは、初のデジタルアセット担当マネージャーとしてアナ・ラウガリス氏を採用。 「私が入社したときのミッションは、Acquia DAM をできるだけ早く稼働させることでした」とアナ氏は語ります。 「新しい会社の仕組み、製品やブランドについて学びながら、同時に DAM システムを立ち上げるのは大変なプロジェクトでした」。さらに、パンデミックが迫っていたこと、引き継ぐ前任者がいなかったこと、古いツールからの移行をためらうグローバルチームがいたことなど、アナ氏には困難なチャレンジが待ち受けていました。

DAM 専任の管理者

アナ氏の採用は、ローラメルシエが DAM の課題を克服し、Box から Acquia DAM に移行するための最初のステップでした。 「ある時点で、もはや単なる日常的な悩みの種ではなく、事実として会社に損害を与え、投資したいと思うようになったのでしょう。 彼らは、DAM の専門知識を持つ専任の担当者が必要だと気づいたのです」と、新しい役割の必要性についてアナ氏は語っています。 彼女は管理者として、システムの設定からユーザーのエンゲージ、グローバルチームのトレーニング、アセットの整理、継続的なメンテナンスに至るまで、あらゆることを手がけます。 

ユーザーファーストの体験

アナ氏はローラメルシエの新入社員ではありますが、大量のデジタルアセットを管理することには慣れています。 彼女は、ユーザーにとって使いやすいように DAM システムを整理することがもっとも重要だと考えていました。 DAM システムの利用について、アナ氏は「オンラインショッピングのようなもの」と語っています。 そして、検索に合わせたメタデータフィールドとシステム階層を設定し、お客様が商品購入する方法(例:ファイルタイプではなく、商品タイプでソートなど)を真似しました。

しかし、それ以上にアナ氏はユーザーの声に耳を傾けました。 彼女はユーザーのフィードバックを受け、社員の働き方をサポートするためにシステムを調整したのです。 中には DAM システムに一般的な会社の略語を取り入れるなど、簡単なこともありました。 しかし時には、入社して初めて知ったことを取り入れることもありました。 例えば、ユーザーがファイル名にアセットのサイズやスペック情報を求めていることを知り、彼女は命名規則を変更したのです。

アナ氏の成功の秘訣はなんでしょうか?「DAM システムができることとできないこと、そして会社が必要とすることとユーザーが必要とすることの両方を理解しようとすることだ」とアナ氏は話しています。 「そして、あなたが”正しい”と思うどんなルールにも固執しないこと」。

考え抜かれたトランジション

「必要なものは何も見つからないのに、みんな Box に慣れすぎていた」とアナ氏は言います。 「新しいツールを導入することで、また混乱が生じることを恐れていたのでしょう」。そこでアナ氏は、ユーザーの不安を解消するために、移行をできるだけ橋渡しするよう努めました。 これは Acquia DAM のアプリケーションの一つで、アセットの一部だけをキュレーションして、DAM システムの外からアクセスできるようにする機能です。 「Box のフォルダー感を再現するために、ポータルを多用しています」とアナ氏。 「最初の1年間は、フォルダから離れ、Acquia DAM を習得してもらうために、この方法をよく使いました」。

成果

信頼できる情報源  

DAM 専任の管理者を置くことで、ローラメルシエは会社のデジタルアセットを管理するためのガイドラインと基準を設定し、それを実施することができるようになりました。 アナ氏の採用以前は、クリエイティブチームが好きなアセットを、好きなファイル名で、好きな場所に Box にアップロードすることができました。 「Box の中はまさにカオスだった」とアナ氏は振り返ります。 「私はすぐにそれをやめさせたんです」。

ローラメルシエのデジタルアセットがより整理されたことは、否定の余地がありません。 しかし、それはあくまで一部でしかありません。 「そもそもみんな想像もしていなかったけれど、このツールが信頼できる情報の源になったんです」とアナ氏。 「私と Acquia DAM が作り上げたこの信頼関係を誇りに思っています」。  

より高い投資対効果

「お金と時間と労力をかけて大規模な撮影をしたのに、結局消えてなくなってしまう。舞台裏の映像など、誰かのプライベートな Box フォルダに紛れ込んでしまうのです」とアナ氏は振り返ります。 Acquia DAM が稼働している今、ユーザーは簡単に検索やフィルターをかけて特定のアセットを探し出したり、今まで知らなかった画像や動画を見つけることができるようになりました。 

「ダウンロードされたアセットを見ていると、今ではそれが何であるかが誰でもわかるため、より多く利用されるようになったと思います」とアナ氏は言います。 Acquia DAM がもつファイル命名規則とアセットに情報(メタデータ)を関連付ける機能により、ローラメルシエのチームは、Box のフォルダを次々に探って必要なアセットを探す必要がなくなりました。 むしろ、よりインパクトの大きい仕事に時間を割くことができるようになったのです。 

グローバル対応

組織全体が Box を使用していたことについて、「みんなフォルダが大好きで、慣れ親しんでいた」と、アナ氏は語ります。 しかし、チームや部署、パートナーが一つのツールの中で共同作業を行う場合、フォルダベースのシステムは理想的ではありません。 あるチームにとっては意味のあるフォルダでも、他のチームにとっては全く意味がない場合もあり得ます。 

Acquia DAM は非常にダイナミックで、複数の場所にデータを保管することができます。様々な方法で検索ができ、あるものを見つけるために特定の場所に移動する必要がありません」。 「いろいろな方法でアセットを見つけられる」とアナ氏は言います。 さらに、ローラメルシエはより強力にコントロールできるようになりました。 ほとんどのアセットはグローバルで利用可能ですが、地域によっては法的要件が異なる場合もあります。 例えば SPF を含む製品の場合、表示できる言語とできない言語について、地域特有のルールがあります。 各地域ごとにユーザーグループを作成し、どの地域がどのアセットにアクセスできるかを管理することで、常にコンプライアンスを維持できるようになりました。

ファミリーブランドの統一

大きなブランドファミリーの一員であるローラメルシエは、姉妹ブランドと同じ DAM システムを使用することで多くの恩恵を得ています。 「我々の DAM はまだ成長過程です」とアナ氏。 「ただ、資生堂傘下の他のブランドもすべて Acquia DAM を使っているのでとても助かっています」。

そのメリットは数多くあります。 ひとつは、姉妹ブランドである NARS の DAM 管理者と打ち合わせができたことで、システムの立ち上げが容易になったこと。 アナ氏は立ち上げに関するアドバイスをもらい、NARS では何がうまくいっていて何がうまくいっていないのかを知り、ファミリー全体の DAM に一貫性を作ることができる部分がないかを見極めることができました。 

また、同じベンダーの同じ DAM システムを使用することは、ユーザーへの普及にも貢献しました。 「誰も聞いたことがないわけではなかった」と、アナ氏はアクイアについて話しています。 「その代わり、DAM がどのように役立つかを理解してもらうことが私の役割であり、それが DAM システムを普及させることだと思っています」。