導入事例

ネスレ

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Girl with milk mustache with mother in background
90 %

Drupal で構築されたサイトの数

60 %

共有コードベースで構築されたサイトの数

要約

Situation

ネスレは、グローバルなデジタルプロパティの簡素化、標準化、一元化を必要としていました

Challenge

数千ものブランドサイトが異なるテクノロジーでホストされているため、グローバルでのブランド資産の維持、更新、確保に苦労していたネスレのブランドマネージャー。複数のブランドの標準化と管理が課題であっただけでなく、各テクノロジーのリソースを維持するためにはコストがかかり、サイト間で作業が重複して非効率となっていました

Our Solution

Drupal, Acquia Cloud Platform, Acquia Site Factory

Results

現在、ネスレのサイトのほぼすべて(90%)が Drupal を使って構築。ブランドのサイトポートフォリオ全体を通して、約60%が共有コードベースで構築されています

クライアント

世界最大の食品・飲料会社であるネスレは、「食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていく」という明確な目標を掲げています。ネスレの起源は、1866年、アングロ・スイス・コンデンスミルク・カンパニーがスイスのシャムにヨーロッパ初のコンデンスミルク工場を開設したことにさかのぼります。その1年後、薬剤師としての訓練を受けたアンリ・ネスレが、スイスのヴェヴェイで世界初の乳児用調製乳「ファリーヌ・ラクテ」を発売しました。

現在、ネスレは約27万3,000人の従業員を抱え、世界のほぼすべての国に工場や事業所を構えています。本社は現在もスイスのヴェヴェイにあり、2020年の売上高は843億スイスフランに上っています。

背景

さまざまな地域、地方、全国、そして世界市場に何千ものブランドを展開するネスレは、ボトル入り飲料水からペットフードまであらゆるものを取り扱っています。しかしながら、多くの多国籍企業と同様、ネスレのウェブテクノロジーはほとんど一元化されていませんでした。同社は200以上の異なるテクノロジーを使って2,000以上のウェブサイトを構築しており、それぞれのウェブサイトは異なるベンダーによってローカルにホスティングされ、管理されていました。

このような分散型アプローチは、すべてのテクノロジーに専用のリソースを確保する必要があり、各拠点で重複作業が多いことから、費用対効果も持続可能性も低いものでした。ブランドマネージャーは、この状態では複数拠点で共有できるグローバル・ソリューションを構築することが難しいことに気づいていました。ガバナンスと標準化はほぼ不可能で、効率的な監査、保守、更新、セキュリティの確保ができない状態だったのです。

ブランドオーナーが一度アセットを更新すれば、それを複数のプロパティに展開することが可能になるよう、デジタルプロパティの簡素化、標準化が必要であると認識していました。

課題

ネスレは、デジタルサービスの簡素化と標準化を進める過程で、多くの課題に直面。プロセスの設計と構築を主導する新しいチームを特定することも含め、ゼロからの出発でした。しかし、自動化がほとんど進んでいなかったため、デジタルへの取り組みを拡大することは非常に複雑な作業となりました。

ネスレは、ブランド間でシームレスに機能を共有する方法を求めていました。これを実現するため、同社はグローバルブランド向けに共有コードベースを構築し、サイト間で再利用できる共通のコード基盤を作りたいと考えていました。

具体的には、望んでいたのは以下ようなことです。

  • 開発、ステージング、本番環境、CI/CD、モニタリングを含む最新のウェブアプリケーションインフラストラクチャの確立
  • セキュリティおよびコンプライアンス・インシデントのリスクを最小限に抑える
  • ウェブアプリケーションのインフラを統合し、コストを削減
  • テクノロジーとインフラストラクチャーを継続的に改善し、業務効率を向上
  • 高パフォーマンスのウェブサイトをスムーズに展開することで、市場投入までの時間を短縮
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Nestle homepage

ソリューション

ネスレはさまざまなソリューションを検討し、オープンソースソフトウェアであること、強力なコミュニティによってサポートされていることを評価し、最終的に Drupal を選択。使いやすい編集ツール、カスタマイズ機能などの強力な一連の機能により、メンテナンスや開発コストを追加することなく、Drupal の高度な機能を活用できる点も高く評価しています。

Drupal の導入に成功したのち、グローバルブランドを展開するためにネスレは Acquia Site Factory を導入。現在は Acquia Cloud Platform と Site Factory を活用し、現場レベルのマネージャーは Acquia Personalization を活用したプロジェクトを展開しています。

結果

ネスレは、グローバルブランドと技術系の代理店を支援するため、アクイアの持つ高い技術と充実したサポートを活用し、進化し続けるパートナーシップを築いてきました。過去7年間を通じて、アクイアの役割は、ホスティングプロバイダーから本格的なグローバル技術パートナーへと進化。実際、テクニカル・アカウント・マネジメント(TAM)を含むアクイアのリソースを利用してプロジェクトを管理するようになった結果、ネスレの担当者の作業量は軽減されました。

現在、ネスレのサイトのほぼすべて(90%)が Drupal を使って構築。ブランドのサイトポートフォリオ全体では、約60%が共有コードベースで構築されています。Acquia Site Factory はベースとなるプログラムを構築する公認のテクノロジーであり、あらゆるネスレブランドで利用することができるソリューションです。

アクイアとの協業により、CMS 配信にネスレのカスタムモジュールを含む最終的なソリューションを提供し、ネスレのコンプライアンス、セキュリティ、調達、その他のプロセスに対応した設定済みのホスティングを提供することで、ネスレは市場投入までの時間を大幅に短縮することに成功。

将来的には、ブランドとマーケットをスピード感を持って拡大し、コストを所定の予算内に抑え収益の拡大にいち早く貢献することを目標にしています。ロードマップの調整や製品レビュー委員会を通じて、ネスレとアクイアは共に進化。ネスレは、アクイアの概念実証試験に参加することにメリットを感じており、ブランドマネージャーは、今後もアクイア製品の開発を支援していきたいと話しています。

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